こんにちは!株式会社 ABEJA で ABEJA Platform 開発や研究開発業務を行っている坂井(GitHub : @Yagami360)です。
去年のアドベントカレンダーで、以下のテックブログを書きました。
この記事では、近年のAI 技術の進歩が著しく最新 AI 技術動向のキャッチアップが追いつかないという自身の課題に対し、Claude / Gemini Client の自作 Python コード + GitHub Actions の構成で自動的に定期実行される「AI Tech キャッチアップ用 AI Agent」を自作し、週次 / 月次 / トピック別のレポートを GitHub Issue に自動投稿する仕組みを紹介しました。
一方で、最近では Claude Code の Agent Skill が広く浸透し、また Claude Routines という Claude のサブスクリプション課金枠で定期実行出来る仕組みが登場しているので、今回の記事では、これらを使用したよりモダンな方法で「最新 AI Tech 情報キャッチアップ用 AI Agent」を作り直してみます。
この方法では、スキル定義のプロンプトのみで動かせ、また Claude サブスクリプションの課金枠で動かせるので従量課金の API token 利用コスト不要になり、自身で Python 等で Claude API を使用した AI Agent のコードを作成しなくても Claude Code CLI で定期実行させることができます。
セットアップ手順
最新 AI Tech 情報キャッチアップ用スキル(
SKILL.md)を作成するまず、最新 AI Tech 情報キャッチアップ用のスキルを作り、GitHub リポジトリ直下の
.claude/skills/${SKILL_NAME}/SKILL.mdにコミットします。SKILL.mdは手書きでもよいですが、Claude Code の plugin の1つである/skill-creatorコマンドを使うと、雛形作成・テスト・改善・description(発火条件)の最適化までガイドしてくれるので便利です。# 1. skill-creator plugin をインストール /plugin▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔▔ Plugins Discover Installed Marketplaces Errors (2) Discover plugins (4/251) ╭───────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────── │ ⌕ Search… ╰────────────────────────────────────────────── ◯ frontend-design · claude-plugins-official · 1M installs Create distinctive, production-grade frontend interfaces wi… ◯ superpowers · claude-plugins-official · 913.9K installs Superpowers teaches Claude brainstorming, subagent driven d… ◯ code-review · claude-plugins-official · 404.3K installs Automated code review for pull requests using multiple spec… ❯ ◯ skill-creator · claude-plugins-official · 347.5K installs Create new skills, improve existing skills, and measure ski…# plugin /reload-plugins# 2. skill-creator を起動して、作りたいスキルを伝える /skill-creatorスキル作成を始めます。まず既存のスキル構成を確認します。 Listed 1 directory skill-creator を起動しました。既存スキルの構成は以下の通りです。 ユーザーレベル (~/.claude/skills/): rd-thema-plan, tech-value-upsert プロジェクトレベル (.claude/skills/): ai-product-dev-tips-create, ai-product-dev-tips-update, ai-tech-catchup どこから始めますか? 1. 新規スキルを作りたい → どんなことを Claude にやらせたいか、ざっくり教えてください(「〜を自動でやってほしい」レベルで OK です) 2. 既存スキルを改善したい → 上のどれか、あるいは別のスキルのパスを教えてください 3. 既存スキルのトリガー精度を上げたい → description 最適化ループを回します(スキルが呼ばれるべき時に呼ばれない/呼ばれるべきでない時に呼ばれる、という問題向け) どれでしょうか?また、もし「今の会話でやった作業をスキル化したい」といった意図であれば、その旨を教えてください。ガイドに沿って「ドラフト作成 → テスト → 改善」を行い、完成したスキルを対象リポジトリ直下の
.claude/skills/${SKILL_NAME}/SKILL.mdにコミット・push します。前述のとおり Routine は実行のたびにデフォルトブランチを clone するため、コミット済みのスキルであればクラウド実行から利用できます。この方法で自分の方で作成した
ai-tech-catchupという名前のスキル定義を以下においておきました前回記事の Python 製 Agent の実装でやっていたことを自然言語に翻訳したイメージですが、おおまかには次のような手順を書いておきます。
- 調査対象のキーワード / サイトを指定し、
WebSearchtool /WebFetchtool や/deep-researchコマンド、GitHub / Hugging Face / arXiv などの MCP サーバーで詳細情報を収集する - 「重要ニュース / トレンド / 注目 OSS / 今後の展望」といった章立てで日本語レポートを生成する
- GitHub API / MCP で対象リポジトリに Issue を作成し、種別に応じたラベル(
report/weekly-report/monthly-report/topic-report)を付与する
今回はやっていないですが、Claude の Dynamic Workflows(
/effort ultracode,ultracode:)や SubAgent を活用したり、以下のような研究開発用 MCP サーバーなどを活用すれば、さらなる品質向上やパフォーマンス改善ができると思います。なお通常は大規模な調査タスクの
SKILL.mdでは、最初に/planコマンドで plan モードにするステップを追加するケースが多いかと思いますが、今回のスキルは、ユーザー確認無しで Claude Routines 内でのレポート作成を自動的に行なう必要があったので/planコマンドはSKILL.mdに含めていません- 調査対象のキーワード / サイトを指定し、
必要なコネクタを接続する

Claude Code CLI(ローカル環境)の場合は、MCP サーバーは
claude mcp addコマンドや/mcpコマンド等を使用すれば利用可能ですが、Claude Routine(クラウド実行)で MCP サーバーを使用しようとすると、以下の claude.ai のコネクタを使用することになります。今回は以下のコネクタを接続します。
- Hugging Face: モデル / データセット / Space / 論文の検索に使用。
なお GitHub もレポート用の Issue 作成などで使用しますが、後段の Routine 登録時に GitHub レポジトリを接続するので不要になります
arXiv MCP サーバーを接続する
arXiv での論文検索を MCP で行なうために、arXiv MCP サーバーも追加します。ただし、arXiv は記事作成時点(2026/07)では claude.ai のコネクタで提供されていないようだったので、以下の arXiv MCP をリポジトリ同梱の
.mcp.jsonで対応します。(a)
.mcp.jsonを同梱:リポジトリ直下に以下のファイルを配置してコミットします(Routine が clone 時に読み込みます)。{"mcpServers":{"arxiv-mcp-server":{"type":"stdio","command":"uvx","args":["arxiv-mcp-server"]}}}💡
.mcp.jsonに GitHub MCP などでの PAT のようなセキュア情報を書き込んでいる場合は.mcp.jsonの git 管理 NG です。(b) 無人実行向けの事前許可:そのままだと Routine 内でユーザー承認ダイアログで止まってしまうため、
.claude/settings.jsonに以下を commit(推奨・恒久)するか、Routine のallowed_toolsにmcp__arxiv-mcp-serverを追加します。{"permissions":{"allow":["mcp__arxiv-mcp-server"]}}(c) Routine 用のカスタム環境の作成:


arXiv MCP は
uvxで起動して arXiv へ通信するため、Routine を実行するクラウドサーバー環境にuvの導入と通信許可が必要です。Default 環境は Anthropic 管理でセットアップスクリプトやネットワーク許可を編集できないので、Routine 作成時(https://claude.ai/code/routines/new)の環境設定でカスタム環境を新規作成し、次のセットアップスクリプトを設定します。#!/bin/bash curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh export PATH="$HOME/.local/bin:$PATH" uv tool install arxiv-mcp-serverネットワークアクセスはフルアクセスにするのが簡単です(uv インストーラ・PyPI・arXiv など複数ドメインを使うため)。最小権限にしたい場合は
astral.sh(uv 取得)/pypi.org・files.pythonhosted.org(パッケージ取得)/arxiv.org・export.arxiv.org(論文取得)を allowlist します。作成したカスタム環境は、Routine の「環境」に適用してください。Default のままだと arXiv へ到達できず 403 になり、スキルは Web 検索にフォールバックします。Routine を登録(デプロイ)する
1 つの Routine は「1 つの cron + 1 つのプロンプト」なので、今回のケースでは、週次・月次といったレポートの種別ごとに別の Routine を作ります(SKILL.md は全レポート種別で同じで、プロンプトの
modeで切り替え)。Routine の 登録は Claude Code CLI の/scheduleコマンド、または以下のコンソール UI から行えます。
以下は、Claude Code CLI の
/scheduleコマンドを使用して登録(デプロイ)するケースですプロンプトには「
ai-tech-catchupスキルを使い、種別・投稿先リポジトリを指定して Issue を作成する」ことを自己完結的に書きます。使用するモデル・接続するコネクター・カスタム環境は、Claude Code CLI 側で自動的に最適なものを設定するか、必要に応じてユーザーに確認してくるはずです。 モデルは、記事作成時点(2026/07)で高性能な Opus 4.8 の使用を推奨します(Mythos 級モデルの Fable 5 も利用可能ですが、今後の動向が不透明なので)
週次レポート(毎週金曜 04:00 JST = 木曜 19:00 UTC、cron
0 19 * * 4):/schedule every Friday at 04:00 JST, use the ai-tech-catchup skill (mode=weekly) and create a weekly report Issue (labels: weekly-report, claude-code-routine)月次レポート(毎月 1 日 04:00 JST):
/schedule on the 1st of every month at 04:00 JST, use the ai-tech-catchup skill (mode=monthly) and create a monthly report Issue (labels: monthly-report, claude-code-routine)最新レポート(毎日 04:00 JST = 前日 19:00 UTC、cron
0 19 * * *):/schedule every day at 04:00 JST, use the ai-tech-catchup skill (mode=latest) and create a GitHub Issue (labels: report, claude-code-routine) on <owner>/<repo>トピック別レポート(オンデマンド。定期実行せず、必要なときに実行):
/schedule in 1 hour, use the ai-tech-catchup skill (mode=topic, topic="AI Agent") and create a topic report Issue (labels: topic-report, claude-code-routine)
動作確認
登録できたら、スケジュールを待たずに動作確認しましょう。
https://claude.ai/code/routines の Routine 詳細画面で「Run now」を押すと即時実行され、対象リポジトリに調査レポートの Issue が作成されます。


実際に作成されたレポート例は以下から確認できます。
週次レポート例:
月次レポート例:
運用の流れ
あとは放置して、毎週 or 毎月といった一定間隔で作成されたレポート(GitHub Issue)を確認するだけです。
これら蓄積したレポートを入力情報とする別の SKILL.md 等でより特定の研究開発業務に特化したスキルを作成することも可能です
まとめ
今回の記事では、研究開発業務での利用例で紹介しましたが、「SKILL.md でのスキル定義 + Claude Routines での定期実行」の枠組み自体は、様々な日々の業務(毎週の報告書など)の自動化にも適用できて便利なので、ぜひ参考にしてもらえればと思います
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