ABEJA Tech Blog

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最高の入社体験を創ろう!新メンバー入社時にチームで心がけている事

はじめに

ABEJAの大田黒です。ここ3〜4年にわたり、社内のエンジニア採用やオンボーディングプロセスに深く関わってきました。就職・転職という人生の大きな節目において、ABEJAを選んでくれたすべての方に「HAPPY」な入社・業務体験をしていただくための取り組み(TIPS)について、簡単にご紹介できればと思います。

※本TIPSは、我々のグループ(CTO室プラットフォーム共通基盤G、CTO室プラットフォームアプリケーションG)で行っている施策の一部になります。

ちなみに、入社時・入社前は様々な不安があります。私自身もそうでした。

  • 自分の技術や経験がどこまで活かせるかがわからない
  • 優秀な人が多そう....「早くバリューを出さなきゃ」という心理的焦り
  • 自分の得意、不得意な領域をどうやって伸ばしていくべきか
  • 技術面だけじゃなくて、事業や顧客といった領域にも手を伸ばしていきたい
  • 人間関係がうまく構築できるかわからない....

新卒・中途メンバーだけではなく、インターンメンバーの受け入れにも使えるノウハウがあると思うのでぜひご参考に!

TIPS (入社前の準備)

入社してからではなく、入社“前”の段階からできるサポートって実はたくさんあります。私の所属するグループでは、チームと人事が協力しながら、新メンバーを迎え入れるための準備を進めています。

チームでオンボーディング作戦を練る

Fig: 新メンバー受け入れ前のブリーフィング

私たちのチームでは、「チーム全員で全力でお迎えする」が基本方針です。たとえば、過去に入社したメンバーによる「ぶっちゃけ入社どうだった?」トークを実施し、良かったこと・大変だったことを共有します。そのフィードバックをもとに、改善点を洗い出し、具体的なアクションに落とし込んでいきます。

チーム憲章の作成・浸透

Fig: 我々のチーム憲章

「これってやっていいの?」「前職ではOKだったけど…」など、文化的な不安を減らすため、私たちのチームでは“チーム憲章”を作成しています。

例:

「環境構築で30分以上ハマったら、誰かに声をかけよう」

「週に1回は技術ネタを共有する」など

こうした“チームのしきたり”を言語化することで、行動の迷いが減り、馴染みやすくなります。

誰に何が相談できるかを明確化する (スキルマップシート)

新しいメンバーは「誰がどんな技術に強いのか」「誰に聞けばよいか」がわからず戸惑いがちです。

逆に、受け入れる側も「この人はどこをサポートすべきか」が見えていないこともあります。そこで、スキルマップシートを使ってお互いのスキルと得意領域を可視化し、相談しやすい環境をつくっています。

直近〜中長期のキャリアプランを共に策定する

入社時にキャリアの方向性をすり合わせることで、どんな経験を積みたいか、その先に何を目指すかを一緒に考えます。

キャリアプランのポイント:

短期(〜3ヶ月):成果が見えやすいタスクを用意して、自信をつける

中長期(3ヶ月〜半年):苦手分野や挑戦したいことに取り組む機会をつくる

会話の進め方:「納得感」を重視して、5W1Hで不安をクリアにしていく

TIPS (入社後)

ペアプロ・モブプロの推奨

ドキュメントだけでは伝わりづらい情報や、つまずきやすいポイントをカバーするために、ペアプロやモブプロを積極的に実施しています。メリットはたくさんあります。

  • 知識の属人化を防ぐ
  • コードの品質が上がる
  • 設計の質が上がる
  • 学び合い・育成の場になる
  • 集中力・生産性が上がる
  • チームの一体感が生まれる

kakakakakku.hatenablog.com

事業・プロダクト理解促進:プロダクト理解の機会を創る

まずは会社のIR資料やプロダクト資料を使って、事業の方向性や顧客について理解を深めます。単に情報を受け取るのではなく、「自分の言葉で整理する」ことがポイント。そうすることで初めて、本当の意味で理解できます。

チーム理解支援:チームメンバーの人となりを知る

お互いの価値観やスタンスを共有し合うことで、働きやすさがぐっと高まります。

「なぜABEJAで働いているのか?」 「どういう仕事の頼まれ方が好きか・苦手か?」

普段の仕事ではなかなか会話しにくい内容だと思います。インセプションデッキ「なぜ我々は個々にいるのか?」相当のアウトプットを出すために、皆で2〜3時間使って皆で言語化しあった成果物になります。

縦横の積極的な会話機会を創出する

入社直後はとにかく人脈が少なく、相談先が限られます。そこで私たちは、縦(マネージャーなど)、横(チーム内)、斜め(他部署や他チーム)など、いろんな方向の会話の場を意図的につくっています。下記のような効果があります。

  • 小さな困りごとの早期発見&解決
  • 心理的安全性と信頼関係の醸成
  • 組織全体での“仕事の流れ”が見える
  • 雑談からの偶発的なコラボレーション

開発検証環境を用意し、自由にサワれるようにする。

クラウド(AWS/GCPなど)のSandbox環境を用意し、自由に試せるようにしています。前職で触れていなかった技術でも、安心して手を動かせる場所があると、キャッチアップがぐっと早くなります。

新メンバーが上げた成果は全力で宣伝する

入社初期の成功体験は、自己効力感につながります。だからこそ、アウトプットを積極的に共有・称賛しています。狙っていることは下記です。

  • 自信をつけてもらう(=やる気が出る)
  • 自分の存在価値を実感してもらう
  • 次の機会(チャンス)につなげる

最後に

我々のグループ(CTO室プラットフォーム共通基盤G、CTO室プラットフォームアプリケーションG)で行っている施策の一部について紹介させていただきました。