ABEJAで人事やら、SaaSやら、全社のマーケティングを担当している長谷です。
先週、2月6日~8日にて参加者1万の世界最大規模SaaSカンファレンス ”SaaStr Annual2018" に参加してきましたので、そちらの速報レポートになります。
本投稿は各セッションでの有名SaaS企業の経営幹部から出てきた金言を主に組織人事に絞って、編集しています。
- Organization
あわせて読みたい、SaaStr annual2018 l 世界のSaaSカンファレンスから
vo.1 Overview from 2017 to 2018~
vo.2 Organization
vo.3 Sales&Marketing
vo.4 SaaS investment
vo.5 Mastering SaaS pricing
Organization
CRO: Chief Revenue Officer
Marketo Phil Ferenandez
- セールスのライフサイクルの責任を持つ人
- 顧客獲得、売上成長、クロスセル、カスタマーサクセス、プロダクトリニューアルも含む。
- マーケティング組織とは切り離されるが、デマンドジェンの機能はレベニューマネジメントのオペレーションの中で統一した方が良い
Chief People/HR Officer: Hire early. Do not outsource.
Marketo cofounder Phil Ferenandez
- できるかぎり早く採用するべき。アウトソーシングしない。
- これエージェントをグローバルでは採用において使わない動きもかなり出てきているようです。
- 採用コストは可能な限り安価にして、マーケ予算や、実際の給与に跳ね返すことができる中で、エージェントを使うと文脈を理解してもらうためのコストが高くなりがちだからです。
- 特に、ビジョン、ミッション、文化を大事にする会社であればこのポイントは重要とのこと。
COO
intercom COO Karen Peacock
- COOは、セールス、マーケティング、カスタマーサポート、Salesチームのためのプロダクトとデータの責任をもつ
- 8ヶ月同じ会社で実績をつまない限りはCOOにしてはいけない
- 多くの会社はCOOの採用に失敗する、理由は以下である。
- COOはCEOができない、やりたくない全てのことをやってくれるという神話がある。もしこういう人を採用したければ、自分と真逆の人を採用しなければならない。
- しかし、重要なのはCEOとCEOのスキルを賞賛して、ある一部の能力や考え方が一緒であることが重要である。
- COOに参画してもらうタイミング
- バスに乗る準備ができるまでCOOに参画してもらってはいけない。具体的にはリーダーが2人必要なビジネスの複雑性があることがポイントとなる。
Policy
アウトバウンドはアウトソーシングしてはいけない
- Aaron Ross @Vanilla Forums, Scott Wong, Mackenzi Farsheed
- 成長している会社は理想的には営業チームをアウトソーシングしてはいけない。
- 初期はアウトソーシングしてもよいが、できることなら自社でチームを持った方が良い。
- もしインハウスで始めるなら、実行者とマネージャーの2名で始めると良い
- 経営者一人が空き時間でやっても何か学べるが、大きな結果は埋めない
- SDRへの要求は量よりも質の向上として、企業の目標にあわせた報酬体系を作ることが大切
- SDR強化へはマーケティング部隊との連携が不可欠
- マーケティング部隊はターゲットへのケーススタディや具体的な成功事例を伝えるツールを準備する。
- アウトバウンド営業はMQLにいきなり到達させることができる
- ただし、それには訓練と適切なキークエスチョンが必要である。
組織作りと会社フェーズの関係性
- Leadership, Talent => Revenue Growth;
- Product differentiation => Profitability & EBITDA;
- Disciplined execution => Capital efficient growth;
- 最後にプリンシパルの明確化がきているのがまさに今年の潮流ですね。
- 重要なイシューはチームの意思決定スピードをいかに早くして、ぶれないようにするか。
CEOの意思決定プロセスと直面する課題 Jason Cohen from @WP Engine
- 意思決定が遅れがちになるが、実はすぐに変えたほうが良いことは認識している
- したがって、以下のマトリクスで自身と対話するこが重要である
- 右下の領域が今本当にやるべきこと
- 絶対に何をするべきかを言わなければいけない人ではなく、逆に率直に提言してくれる人を採用すべきである。
- 行動主義者ではなく、結果主義者を。
- CEO職に多くの人はこだわるが、次のCEOに早く渡すことも考えて良い
- 信頼を失うことを恐れる人が多いが、創業者であることが一番の信頼である
- 実際に、JasonはCEOからCTOになった。そして、エンジニア組織を100名にしたときにCTOもおりた。
- すぐれたリーダーは従業員を自立させる。ライターではなく、エディターであれ。
- 余談だが、Jasonがおりたあと会社がどうなったかというと、時価総額20倍で別の会社に売却という会社としては大きな成長をした
パフォーマンスが高い、ダイバーシティな組織のモニタリング方法
以下ステップで現状を把握しながら、PDCAを回すことが重要。 - Interview - Assessment - Mentership - How employ is match your culture
社会的使命の明確化とアクション
- 社会性が高いボランティアなどに投資をすることで、強い会社文化を作れる
- 可能な限り早く貢献ポイントをみつけること
- Sendgridなど、多くの会社がこのポイントに気づいており2018年は大きな潮流になってくると予測されている
その他、セッションログ
Slack CEO Stuart Butterfiled with Akex Konrad
- 2015年に80人いたが、2016年までに320人に。そして、現在は1,000人になっている
- "Nothing important in a company is done by a single person and Slack can replace email completely as a great hub for internal communication". Now 6 millions active users and growing.
- SlackはEmailを超えた複数の利点を持っているので、会社内のコミュニケーションをEmailから置き換えていく。既に600万人のアクティブユーザがいる。
- また、IT会社だけなく、既に農場、歯科医院、病院、警察署、結婚式プランナー、大手銀行などにも広がっている。
- チームのパフォーマンスは個人のパフォーマンスよりも重要である。
- 運とタイミング:事業の投下タイミングを知ることはとてもむずかしい。重要なことは本質的な顧客への価値である。
- 大きなエンタープライズは1,000社を超えるベンダーから製品を購入しており、Software出費の10%を占めることができる会社はない。
- カスタマーサクセスは大規模の会社のマネジメント方法を変えるところまで踏み込まなければいけない。
どのようにして$50M ARRを継続的に生みだすか?
@Mike Volpe, from Hubspot, @Justyn Howard, SproutSocial
- SproutSocialはソーシャルメディアマネジメントと、アナリティクスのPlatformである。
- インバウンドを増加させるためのフリートライアル、コンテンツマーケティングを実施している。
- アウトバウンドチームを成長させるために、Fortun500をターゲットにした、SDR(Sales Development Representatives)とBDR(Business Development Representatives)を採用した。
- 月平均$10K のトライアルのときは、セールスはMQLではないリードを除きトライアルプロセスをサポート。デモではなく、ビジネスゴールと結果にフォーカスした。
- ACV(Annnual contruct value)は$200からスタートして、時間をかけて成長させた。競合は無料にしていたが、彼らは価格を固定化した。
- 徐々に機能を追加して、価格を向上させてユニットエコノミクス(CAC&LTV)は改善した。
- SMBを対象とした販売活動ではアップセルとロゴチャーンの変動が少ないので、アップセル、チャーンに注力しなかった。SproutSocialはfitする顧客に焦点をあてて、アカウントを拡大していった
- Hubspotはアドオンを増やしていくことに注力した。その結果、IPO時は78%のRevenue Retantion rateだったところが、5四半期後に100%のRevenue Retantion rateまで改善した。
- 価格を下げすぎることは大きな間違いである。Justynはまだ価格が低すぎると考えており、SaaSはCAC/LTVにフォーカスをする必要がある。
- しかし、これらのメトリクスは重要な情報を隠す
- したがって、チームを分けて、エンドカスタマーを顧客とリードに分けて、セールスは広告のキャンペーンを含む全てに責任をもつべきだ。
- そうすることで、広告費を70%削ったときに、他の注力領域にフォーカスをすることで同じ結果を残した実績もある。
- セールスチームを拡大した後は、プロダクトがセールス人員になるように改善する。デモで顧客に素晴らしい驚きを提供することで、セールスのための全ての障壁を取り除くことができるようになる。
いかがでしたか? 今回は有名企業の経営幹部の金言をOrganizationに絞ってまとめてみました。
もっと2018年度のSaaSterについて知りたいって方は以下からどうぞ。
あわせて読みたい、SaaStr annual2018 l 世界のSaaSカンファレンスから
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vo.2 Organization
vo.3 Sales&Marketing
vo.4 SaaS investment
vo.5 Mastering SaaS pricing
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