はじめに
ABEJA大田黒です。ABEJAでは若干名ではありますが、時期によってエンジニアインターンを受け入れています。私自身もABEJAのインターンを経て入社した身ではありますが、インターンが最高の体験になるようにメンターとして心がけている事がいくつかあります。今日は心がけているTIPSについていくつか紹介します。
※ここに記載しているTIPSは、新入社員の受け入れでも使えるTIPSがあると思います。ぜひご参考にいただければと思います。
過去のインターン実績
この辺を見ていただくと雰囲気がわかるかもしれません。 note.com
また、インターンでの経験などから下記のような記事を執筆した卒業生もいます。 qiita.com
TIPS集
インターン成果の最大化に向けて
メンターとの単純接触回数を増やす
進捗があってもなくても、勤務日は1日1回必ず会話するという機会を設定しています。
- インターン生が発しているシグナル(困り毎など)に気づく
- 困り事が発生していれば、その場で速攻で解決する
- 体調悪い中頑張ってないか確認する(特にリモートの場合は要ケア)
出社日であればランチやコーヒー休憩で実施することもあります。リモート日であればMeets・Zoomで会話をしています。短期インターンの場合、数日〜数週間で成果を作っていくケースもあるため、限られた時間を最大限有効に使えるように意識しています。
困った時にメンターを気軽に呼べるようにする
「困ってたら気軽に声をかけて」「15分悩んで手がとまったら声をかけて」と伝えつつも、「社員の皆さんが忙しそう声が掛けにくい」という事が良く発生します。私自身もインターン時代に強く悩んでいました。ここはメンター側から歩み寄りが必要な部分だと考えています。
※昔、技術的に解決できないかと上記の様なボタンを作ったりしていました。
誰に相談できるのかを明らかにする
チームには様々なバックグラウンドや得意・不得意を持つメンバーが存在しています。〇〇技術はチームの誰が詳しいかをリスト化しています。 こういったリストをインターン生にわたすことで、困った時に誰に聞けばよいかを明確化しています。
※このリストは、インターン生受け入れだけではなく、新入社員受け入れでも大活躍しています。
詳しくは下記でも紹介しています。 tech-blog.abeja.asia
インターン生を「ただの作業者」にしない
学業が本業である学生のインターン参加には様々な形があります。例えば、何かプロジェクトに必要な作業を切り出して、インターン生にアサインするという進め方もあります。この進め方自体は否定しませんが、インターン生を「ただの作業者」として誤識してしまう事で、様々な不都合が発生する必要性があります。その結果、「とりあえず手を動かしただけでインターンが終わった」というケースも業界的に少なくないと思っています。インターン業務の成果も重要ですが、良いキャリア観醸成に必要な体験を持ち帰ってもらえるように意識しています。
- 「ただの作業者」と誤認させるような発言はチームで指摘する
- 貴重な青春時代の時間を割いて来ていただいているという認識をチーム全体で持つ
- 仕事の内容だけではなく、キャリアの話も混ぜ込む(Why ABEJA等)
チーム内外のメンバーともコネクションを作る
チーム内外の様々な社員メンバーとの会話機会を設定しています。インターン生と比較的年齢の近い新卒メンバーとの機会設定に加えて、経験豊かな30~40代メンバーとの会話機会も設定しています。会話機会では技術的なアドバイスを受けるケースもありますが、「どんな経験をして今のキャリアを歩んだか」「今後どんな経験をすると良いのか」等を生々しく語ってもらう場にしています。もちろん、チーム外のエンジニアとの交流機会も作っていますが、エンジニア以外のロールを持つメンバーとの交流機会も作っています。
- PdM・POロールを持つメンバー
- プロダクトのセールスやカスタマーサクセスを持つメンバー
- Biz系のグループマネージャー
- 部長など
取り組み内容・成果を積極的に社内アピールする
「こんな狙いでこんなチャレンジをしています!」「こんな技術革新が起きました!」等の発信をSlackで積極的に行っています。またインターン成果報告会をオープンにし、誰にでも参加できるようにしています。(機密性の高いPJ除く)
「インターンの◯◯さんがこれやってたんだ!」と深く印象付ける事で、御本人が業務上・キャリア上のアドバイスを受けやすくなります。また、技術面の取り組みを顧客・業界・事業の課題に詳しいビジネスメンバーに見て頂く事で、より取り組みの活性化を狙う事ができます。最近、技術的検証のインターン成果の共有を経て、プロダクトロードマップに反映した事例もありました。
魅力的なテーマ設定編
技術実装の「先」を考える
我々ABEJAはテクノプレナーシップという考え方・姿勢を重要視しています。テーマをすり合わせる時は、「事業」「顧客」「社会」といった要素を必ず絡めて議論するようにしています。技術的な検証・実装のみをゴールにするのではなく、その先にある価値や意義について必ず会話をするようにしています。
- 例:この技術検証がうまくいくと、XXX業界/◯◯社の課題にアプローチできる可能性がある。魅力的なデモ作成をスコープに入れた技術検証にする。
- 例:この技術検証がうまくいくと、提供リードタイムがXX%短縮できるようになる。事業インパクトを意識した技術検証ゴールにする。
適切なサクセスクライテリアを設定する
学業が多忙なメンバーや、他社のインターンを掛け持ちしている学生もいます。着地の温度感をすり合わせる為のクライテリアをインターン開始時にすり合わせています。下記は、プロダクトの新規機能開発に関わるエンジニアメンバークライテリアの例です。
- 80点「学業や他社インターンが忙しくても着地できそうなレベル」:特定の技術調査・検証作業が完了。社内向けプロトタイピングが完了。
- 100点「順当に目指せそうなレベル」:MVP構築が完了。期間限定トライアルとしてお客様に触れていただくことができる。
- 120点「全力で頑張ると着地できるレベル」:MVPの検証評価が完了。今後のプロダクトロードマップに反映できている。
とはいえ、急に学業が忙しくなったり、卒業旅行でまるっと一ヶ月いませんというケースもあるため、状況変化に応じて都度すり合わせを実施しています。(青春も楽しんでほしいですからね)
まとめ
簡単にですが、メンターとして意識している事についてご紹介させていただきました。